フローリングは床材の中で人気が高く、種類がとても豊富です。そのため、どのフローリングを選ぶかが難しいと感じる人も多いでしょう。そこで、フローリング材を製造するメーカー10社の人気の床材を、各社の特徴とともに紹介します。リフォームでフローリングを検討しているなら、ぜひ参考にしてください。
フローリングの張り替え費用相場は? 張り替えのタイミングや床材・工法による費用の違いを解説
記事の目次
- 1. フローリングとは?
- 2. DAIKEN(大建工業)「トリニティ」シリーズ
- 3. EIDAI(永大産業)「コンカーボ」
- 4. 朝日ウッドテック「ライブナチュラルプレミアム」シリーズ
- 5. Panasonic(パナソニック)「ベリティス」シリーズ
- 6. LIXIL(リクシル)「ラシッサ」シリーズ
- 7. WOODONE(ウッドワン)「ピノアース」シリーズ
- 8. ikuta(イクタ)「銘木フロアーラスティック」
- 9. BOARD(ボード)「ワイルド45」
- 10. NODA(ノダ)「カナエルリフォームフロア」シリーズ
- 11. 住友林業クレスト「ルシードEX」
- 12. フローリング材の選び方と注意点
- 13. まとめ
フローリングとは?
ベストなフローリングを選ぶためには、フローリングの種類やそれぞれのメリット・デメリットを確認しておくことが大切です。
フローリングは主に複合フローリングと無垢フローリングの2種類
フローリングは大きく「複合フローリング」と「無垢フローリング」の2種類に分けられます。
複合フローリングは集積材や合板などの基材の上にスライスした木の板や、木目のプリントシートなどを張った床材です。
一方、無垢フローリングとは天然木から切り出して加工した板です。
複合フローリング材は挽き板、突き板、シート張りの3種類
複合フローリングは、表面に張られる素材によって下記の3つに分けられます。
挽き板
挽き板とは、厚さ2mm〜4mmくらいにスライスした天然木です。天然木の風合いがあることから、ほかの複合フローリングより価格は高めです。
突き板
突き板とは、厚さ0.3mm程度に薄くスライスした天然木です。挽き板のフローリングより比較的安く、それでいて天然木の表情が楽しめます。
シート
シートとは木目などをプリントした樹脂シートなどです。化粧シートと呼ぶこともあります。最近は印刷技術の進歩で、一見しただけでは本物の木と見分けがつきません。
複合フローリングのメリット
複合フローリングは熱や乾燥に比較的強く、反りやくるいが生じにくいのがメリットです。床暖房に対応しているものもあります。
また、傷が付きにくい、滑りにくい、抗ウイルス・抗菌効果といった機能性を備えているものもあります。
複合フローリングのデメリット
シート張りや突き板張りの複合フローリングは、表面材が薄いため、無垢材のような足触りが得にくいでしょう。また、表面が塗膜で覆われている場合、直射日光による色あせや、経年により塗膜が劣化することがあります。
一方、感触や見た目が無垢フローリングに近いのが、表面の木の厚みがある挽き板の複合フローリング材です。ただし一般的には無垢材のように水に弱く、定期的なメンテナンスが必要ですが、ワックス掛け不要のタイプもあります。
無垢フローリングのメリット
無垢フローリングは天然木の一枚板ですから、なんと言っても天然木の温かみと素足でも心地よい肌触りが大きな魅力です。また、吸放湿性があるため、夏は涼しく、冬は暖かく感じられます。
さらに歳月が経つにつれ、艶や色が変化していきますが、これが経年劣化でなく「味わい」として感じられることも、メリットと言えるかもしれません。
無垢フローリングのデメリット
無垢フローリングは湿度や温度の影響を受けやすいため、反りや狂いが生じやすく、すき間ができることもあります。
また傷や凹み、水などによるシミが付きやすいのがデメリットの1つです。ただし、表面を削れば修復できるのが複合フローリングにないメリットになります。
そのほか、ワックスでの手入れなど、定期的なメンテナンスが必要になります。
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DAIKEN(大建工業)「トリニティ」シリーズ
DAIKEN(大建工業)の特徴
DAIKEN(大建工業)は、床材・壁材・天井材・室内ドアをはじめとする住宅用内装建材分野において、トップクラスのシェアを誇る総合建材メーカーです。また、建材だけでなく、木質資源の循環利用や未利用資源の有効活用など、環境に配慮した素材開発も手がけています。
同社のフローリングには、木材組織にプラスチックを染み込ませて硬化させることで、天然木の突き板でも傷や凹みがつきにくくなる独自技術(WPC加工)を施した「WPC床材」があります。また、シートならではの多彩な表現で、リアルな木目柄や光沢のある石目柄などを再現した「化粧シート床材」など、意匠性と機能性に優れた商品が豊富にラインナップされています。
DAIKEN(大建工業)「トリニティ」シリーズの特徴
DAIKEN(大建工業)の「トリニティ」シリーズは、化粧シートを用いながらも立体感のあるリアルな木目を再現したフローリングです。特殊強化フィルムを四周木口面(材の断面)に巻き込む独自の技術によって、継ぎ目までしっかりと木目で覆うことができ、無垢材のような張り上がりを実現しています。
また、日焼けや色あせに対する耐久性が高く、傷や凹みにも強いのも特徴です。シリーズのラインナップとしては、178mm幅の「トリニティ」に加え、303mm幅の「トリニティグランデ」、148mm幅でリフォーム用防音床材の「トリニティオトユカ45」があります。
DAIKEN(大建工業)「トリニティ」シリーズの価格
DAIKEN(大建工業)の「トリニティ」シリーズの価格は、以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
EIDAI(永大産業)「コンカーボ」
EIDAI(永大産業)の特徴
EIDAI(永大産業)は1946年の創業以来、木質素材を中心に建材や住宅設備などの製造・販売を行っている建材メーカーです。住宅の内装材にはフローリング材をはじめ、ドアやキッチン、壁材、クローゼットなどがあります。
フローリング材では創業以来培ってきた高い技術を活かし、豊富な樹種や塗装で木のぬくもりや自然の風合いを表現。さらに長年磨いた技術で、木目のフローリング材だけでなく、非木質の表情を持つ新しいフローリング材も開発しています。
EIDAI(永大産業)「コンカーボ」の特徴
EIDAI(永大産業)の「コンカーボ」は一般的な木目のフローリング材ではなく、石材や金属などの非木質の素材をリアルに再現した非木質意匠シートフローリング材です。455mmという幅広サイズと特殊エンボス加工により、リアルな質感を表現。また、木質フローリングなので、本物の大理石や金属と比べて施工が楽なため、コストを抑えられるのがメリット。
床暖房やホットカーペットにも対応し、耐キャスター性能や凹み傷に強いなど多機能なことも魅力の1つです。そのため、リビングやダイニング、サニタリーなど、住宅のさまざまな部位で活用できます。
また非木質意匠のため、アイアンを用いた家具などとの相性がいいのはもちろん、木製の建具や木目のフローリング材とも調和するので、異素材のコーディネートも楽しめます。
EIDAI(永大産業)「コンカーボ」の価格
EIDAI(永大産業)のコンカーボの価格は以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
朝日ウッドテック「ライブナチュラルプレミアム」シリーズ
朝日ウッドテックの特徴
朝日ウッドテックは、1913年に創業した「銘木商」をルーツに持つ木質内装建材メーカーです。銘木商とは木材を吟味して「銘木」を選び、床柱などを製造する商売。「素材に敬意を払い、素材の力を最大限に引き出す」という同社の思想は、そこから受け継がれています。
長い歴史の中で培われた技術と、天然木への深い知識は、フローリング材をはじめ壁や天井材、階段などにも活かされています。
朝日ウッドテック「ライブナチュラルプレミアム」シリーズの特徴
朝日ウッドテックの「ライブナチュラルプレミアム」シリーズは表面に2mm厚(一部1.5mm厚)の挽き板を採用したフローリング材です。独自の塗装技術によって、銘木の風合いや感触と、摩耗や汚れなどへの耐久性を両立しています。挽き板ですがワックスによるメンテナンスは不要で、床暖房にも対応。抗ウイルス・抗菌性能も備えています。
同シリーズには、厳選された木材を使用する「STANDARD」や、粗さも含めた素材の味わいを活かした「RUSTIC」、特殊な着色法&加工技術が施された「MOMENT」、高い遮音等級(遮音等級ΔLL(Ⅰ)-4(LL-45))を備えた「RUSTIC L-45」などがあります。
また、挽き板ではなく、突き板を用いた「ライブナチュラル」シリーズも人気のフローリング材です。
朝日ウッドテック「ライブナチュラルプレミアム」シリーズの価格
朝日ウッドテックの「ライブナチュラルプレミアム」シリーズの価格は以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
Panasonic(パナソニック)「ベリティス」シリーズ
Panasonic(パナソニック)の特徴
家電製品から住宅設備まで、暮らしをトータルでサポートする、住まいの総合メーカーです。
住宅の内装部材としてはフローリング材以外にも、室内ドアや収納、階段などがあります。家電や他の住宅設備同様、フローリング材も天然木本来の美しさを引き出す独自技術をはじめ、高い技術力に定評があります。
Panasonic(パナソニック)「ベリティス」シリーズの特徴
Panasonic(パナソニック)の「ベリティス」シリーズは天然木や天然石の美しい表情の再現はもちろん、独自のコーティング技術によって、その美しさが長持ちするフローリング材です。
コーティングは、3つのグレードが用意されています。1つは家族が集うLDKや水まわり空間などに合う、溝まで掃除がしやすいトリプルコート。2つ目は、椅子のひきずり傷が気になるワークスペースなどに適した、傷に強いダブルコート。3つ目は寝室などには基本性能を満たすベースコート。この3つの中から、使用する部屋での滞在時間や利用頻度によって選ぶことができます。
また、トリプルコート・ダブルコートは、抗菌・抗ウイルス性能があり、衛生面にも配慮されています。
Panasonic(パナソニック)「ベリティス」シリーズの価格
Panasonic(パナソニック)の「ベリティス」シリーズの価格は以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
LIXIL(リクシル)「ラシッサ」シリーズ
LIXIL(リクシル)の特徴
LIXIL(リクシル)は住まいの水まわり製品や建材製品を開発・提供するメーカーです。お風呂やキッチン、トイレの水まわりから、窓、外装材、インテリア建材、エクステリア建材に至るまで、幅広く住まいに関する製品を取り扱っています。いずれも独自の技術を活かした高い機能性と使いやすさを備えています。
フローリング材でいえば、同社のキッチンや壁材、天井材などとコーディネートしやすいという特徴があります。
LIXIL(リクシル)「ラシッサ」シリーズの特徴
LIXIL(リクシル)の「ラシッサ」シリーズは「すべすべ」した質感から「ゴツゴツ」した質感まで樹種によってさまざまある木の質感を独自の技術によって表現したシートフローリング材です。
ラシッサには「Sフロア」と「Dフロア」があり、選ぶ樹種によって足触りの違いや、光のゆらぎの違いなど、天然木の質感を楽しむことができます。
また、木目以外にも石目調があり、幅広の455mmタイプもあるなど色やデザインバリエーションが豊富なのも「ラシッサ」シリーズの特徴。さらに耐水性を高めたものや、ペットの足がすべりにくいもの、抗菌性を備えたものといった機能を備えたタイプもあります。
LIXIL(リクシル)「ラシッサ」シリーズの価格
LIXIL(リクシル)の「ラシッサ」シリーズの価格は以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
WOODONE(ウッドワン)「ピノアース」シリーズ
WOODONE(ウッドワン)の特徴
WOODONE(ウッドワン)は1935年の創業以来、木を扱ってきた木質建材メーカーです。自社で森林を所有し、木の育成から製品の製造までを一貫して行っていて、その過程で得た豊富な知識をもとに、木のもつ温もりや自然な風合いを最大限に引き出す木質製品を開発しています。
また、育てた木を余すことなく建材として活かし、また植林するというサイクルを繰り返すことで、持続可能な社会の実現を目指しています。
WOODONE(ウッドワン)「ピノアース」シリーズの特徴
WOODONE(ウッドワン)の「ピノアース」シリーズは、同社がニュージーランドの森で苗木から育てたパイン材(ニュージーパイン(R))を使った無垢フローリング材です。反りやねじれを軽減する「柾目」を基材とすることで安定した品質のフローリングを実現しています。また、丁寧な枝打ちが施された、節が少なく美しい木目の木材が用いられています。
※ニュージーパイン(R)…ウッドワンがニュージーランドで、計画的に植林、育林したラジアータパインの登録商標です
「ピノアース」シリーズは足触りや機能などによって複数の種類から選べるのが特徴の1つです。例えば「ピノアース足感(そっかん)フロア」は、素足で触れたときの足触り、凹凸感、フィット感などにこだわった6種類の表面仕上げから選べます。
また、無垢材ながら床暖房に対応するタイプや、抗菌・抗ウイルス加工されたタイプ、さらに製材時に出る幅の狭い木材を活かしたタイプなどもあります。
WOODONE(ウッドワン)「ピノアース」シリーズの価格
WOODONE(ウッドワン)の「ピノアース」シリーズの価格は以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
ikuta(イクタ)「銘木フロアーラスティック」
ikuta(イクタ)の特徴
老舗のフローリング専門メーカーです。創業は1870年(明治3年)ですが、それ以前の江戸時代後期から150年以上にわたり、木質建材を扱ってきました。長い歴史に裏付けされた高い技術や木に対する深い知識が同社の強みです。
挽き板、突き板、化粧シートに至るまで、多様な技術で豊富なバリエーションのフローリング材をラインナップしています。
ikuta(イクタ)「銘木フロアーラスティック」の特徴
ikuta(イクタ)の「銘木フロアーラスティック」は独自の塗装技術により、風合いと、水や汚れ、傷に強い性能を両立させた突き板フローリング材です。
突き板ですが、天然木ゆえの色味のバラツキや、節などが最大限活かされていて、経年による色の変化も楽しめるので、無垢材のような味わいがあります。一方で、床暖房に対応し、抗ウイルス・抗菌効果のほか消臭効果などもあるのが特徴です。
同シリーズには、サイズの異なるピースで構成した「ランダム」や、音が床下に伝わりにくい「直貼45」、ナラ材の木目を際立たせる独自加工を施した「エイジング」もあります。
ikuta(イクタ)「銘木フロアーラスティック」の価格
ikuta(イクタ)の「銘木フロアーラスティック」の価格は以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
BOARD(ボード)「ワイルド45」
BOARD(ボード)の特徴
天然木を利用した床や壁などを販売する木質建材メーカーです。天然木の個性と味わいを活かしたフローリング材は、住宅のほかに店舗やホテル、オフィスなど多様な空間を彩っています。
新しいデザインや技術も積極的に取り入れ、現在フローリング材の品目は約80種類あります。そのため、無垢材から挽き板や突き板まで種類が豊富で、好みや部屋の雰囲気に合わせて選べます。
BOARD(ボード)「ワイルド45」の特徴
BOARD(ボード)の「ワイルド45」はナラの節のある木材を使用した突き板フローリング材です。独自のブラッシング加工(木目の間にある柔らかい部分を削り、木目をくっきりと浮き立たせる技術)によって、無垢材に勝るとも劣らない、天然木の風合いが表現されています。さらに、古木(こぼく)の風合いを醸し出すため、自然の節や割れなどはそのまま活かされているので、天然木らしい表情が楽しめます。
また、マンションの新築やリフォームでも使いやすい、高い遮音性能(遮音等級ΔLL(Ⅰ)-4(LL-45))を備えているのも特徴です。
BOARD(ボード)「ワイルド45」の価格
BOARD(ボード)の「ワイルド45」の価格は以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
NODA(ノダ)「カナエルリフォームフロア」シリーズ
NODA(ノダ)の特徴
1902年に始まった材木店をルーツとする、老舗の木質建材メーカーです。取り扱い商品はフローリング材や収納といった住宅の内装建材から建築の下地材や構造体まで多岐にわたります。
特に同社のMDF(木材チップを繊維状に加工して合成樹脂を加えて成形した板)は、高密度で衝撃に強いことで高く評価されています。このMDFは同社のフローリング材の基材から住宅の構造材まで幅広く用いられています。
NODA(ノダ)「カナエルリフォームフロア」シリーズの特徴
NODA(ノダ)の「カナエルリフォームフロア」シリーズは既存の床の上から直接張れる、リフォームに適したシートフローリング材です。2.5mm厚とカッターでも切れる薄さで、裏面が粘着加工済みのため、はく離紙を剥がして既存のフローリングの上に張るだけと施工が簡単なのが特徴です。
抗菌加工が施されているので、子どもから高齢者まで安心して過ごせます。また同社の強固なMDFを基材に用いたことで、食器などを落としたり、キャスター付きのイスや家具を使用しても凹み傷がつきにくく、車いすによるすり傷などにも強いという高い耐久性も備えています。
NODA(ノダ)「カナエルリフォームフロア」シリーズの価格
NODA(ノダ)の「カナエルリフォームフロア」シリーズの価格は以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
住友林業クレスト「ルシードEX」
住友林業クレストの特徴
フローリング材をはじめドアや天井材、階段といった木質の内装建材を幅広く取り扱うメーカーです。
住友林業グループの一員として、木材に関する深い知識とノウハウを蓄積しているのが大きな特徴です。そのため、素材の力を引き出す技術力や、品質管理力が高く、持続可能性と生物多様性に配慮した木材の調達力や、使い心地とデザインを両立させた開発力に長けています。
住友林業クレスト「ルシードEX」の特徴
住友林業クレストの「ルシードEX」はあたたかみや素足での肌触りにこだわった、2mmの厚みがある無垢の挽き板フローリング材です。あえて挽き板フローリング材としたことで、無垢フローリング材のような狂いが少なく、また床暖房にも対応できる使い勝手の良さも併せ持っています。
木目本来の美しさを引き出すために1枚の幅を120mmとしたのは、木に詳しい同社ならではのノウハウ。さらに継ぎ目になる部分は、挽き板の側面を深いアール面に加工するなどして、無垢フローリング材のような美しい貼り上がりを実現しています。
住友林業クレスト「ルシードEX」の価格
住友林業クレストの「ルシードEX」の価格は以下の通りです(消費税込み)。
※2025年2月現在の価格(施工費別)です。最新の価格は各社のホームページなどで確認してください。
フローリング材の選び方と注意点
フローリング材を選ぶ際には家族構成や実現したいインテリアのテイスト、必要な機能性を考慮することが大切です。
家族構成やインテリアのテイストを考える
例えば、子どもがいる家庭では、耐久性や安全性の高さを重視したいところ。その観点で見ると、物を落としたり引きずったりすると傷がつきやすい無垢材フローリングよりも、傷がつきにくい複合フローリングが適しているでしょう。
また、ペットがいるなら、フローリングの耐久性とメンテナンスのしやすさが重要です。ペットの爪で傷がつきにくいフローリングや、汚れを拭き取りやすい素材がおすすめです。そのほか、抗菌・抗ウイルス加工が施されたフローリング材は、衛生面でも安心です。
さらに、最近はペットの足に負担がかからないように滑りにくいなど、ペットに優しいルフォーリングもありますので、それらを選ぶのもいいでしょう。
こうした機能や使い勝手のほかに、フローリングには、インテリア要素のひとつとして重要な役割がありますから、実現したいインテリアのスタイルに合わせてフローリングを選ぶことは、全体の雰囲気を統一するために重要です。
例えば、ナチュラルで温かみのあるインテリアを目指す場合、明るい色の樹木の、無垢材のフローリングなら天然木の風合いが、やわらかい印象を与えてくれるはずです。
一方、モダンでスタイリッシュな空間を目指す場合は、デザイン性の高い複合フローリングが合わせやすいでしょう。複合フローリングは、天然木にはない色合いや、非木質系素材の表情のものもあるなど、バリエーションが豊富です。また、色合いや質感を工夫することで、より個性的なインテリアが実現できます。きっと目指す空間づくりの一役を担える色や柄があるはずですから、しっかり探してみましょう。
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床暖房対応や重ね張り対応もある
床暖房対応や、抗ウイルス・抗菌効果のあるもの、既存のフローリングの上に重ね張りできるものなど、無垢フローリング材にはない機能を備えた複合フローリング材があります。
しかし、せっかくの機能やメリットも、使わなければ無駄になってしまいます。まずはどんな空間に使いたいのか、どんな機能や使い勝手があると便利なのかを明確にしてから選ぶようにしましょう。
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まとめ
フローリング材メーカー各社は、それぞれ独自の技術で、オリジナルの特徴を備えたフローリングを提供しています。そうした多彩なフローリングの中から、いかに自分の好みやライフスタイルに合ったフローリングを選ぶかが需要になります。
特に、フローリングの色や質感、デザインは部屋全体の印象を大きく左右します。そのため、慎重に選ぶことが求められます。
その際に、紹介したフローリング材メーカーのホームページやカタログに掲載されている施工事例を見ることは、自分にとって理想的な空間を具体的に思い描きやすくなるのでおすすめです。
特に、リフォームを成功させた先輩たちの事例を多く見ることで、自分にとって理想的な空間を具体的に思い描くことができるでしょう。
取材・構成・文/籠島康弘 イラスト/ふじや